1月
昨年末の退職・引っ越しによる疲労から風邪を引き、全く楽しくない寝正月という2020年のはじまり。
正月も一段落した頃に鹿児島の頴娃（えい）という土地に移住し、ゲストハウスの仕事を始める。この頃は慣れぬ土地と先行きの不安、友達の少なさから常にしょげてた。
そんなときにはたおり（@hataori10）の子たちが宿に泊まりに来てくれて、とっても元気をもらった。一日で一気に仲間が出来た気持ちだった。
2月
まだ今ほど移動に制限がかからなかったこの時期、新潟からと長崎から友人が遊びに来てくれた。ボロボロの軽バン車であっちこっちを動き回りながら、土地への理解を深めていったのがこの頃。
頴娃という鹿児島の端っこに暮らしているのに、わざわざ遠いところを訪ねてきてくれる友人がいるってことに改めて感謝してた。まだ自分が会いに行けるほどお金に余裕がなかったからこそ、尚更。
3月
COVID-19のおかげで、出身大学の卒業式が中止になったとの報せを受けた。
人生で無条件にお祝いされる数少ない卒業式という経験をせずに社会へ出ることになってしまうのか。それはあまりにも悲しすぎる。では自分が出来ることは何か？と問うてみて、晴れ着姿の撮影を無料で行なうことにした。
中でも去年の沼カレでアイキャッチに登場してもらった彼女も卒業するということで、朝から同行させてもらいたくさんの撮影をした。
4月
少しずつ鹿児島でも友達が増えてきて、たまにご飯に行ったりお散歩をしたり。私の暮らす町から鹿児島市まではおよそ1時間強かかるのだけど、あまりに通いすぎてガソリン使いすぎって怒られ始めたのもこの頃だった気がする。
それと同時期に枕崎市という頴娃の隣のまちで、水産加工に関する仕事をはじめた。かつお節やおだしに関する商品の小売業がメインで、主にそこではECのリニューアルや社内の業務効率化を担当してきた。
これまで営業か飲食の仕事しかしたことがなかったので、実際に人に対してものを売る・販路を作るという取り組みが何やら面白そうだと気づいた。ちょっとずつマーケティングをかじり始めた。
5月
5月頃からいよいよ鹿児島でも罹患者が増えてきて、全然身動きが取れなくなった。仕方がないので、家の近所を散歩しながら写真を撮ったりシェアハウスの同居人と飲んでる光景を写真に収めるなどしてた。
今振り返っても本当に5月は何をしていたのかわからないってほどに記録がない。
私にとって写真を撮る事とは、記憶を外部記録することだったんだ。
6月
第一波は何とか収まりをみせ、再び誰かと顔を合わせることが可能になってきた。「オンライン帰省」や「オンライン飲み会」などが盛り上がる中勝手にオンライン疲れして、家族とのビデオ通話を避けてたんだけどようやく解禁。
画面越しに違和感は覚えつつも、声と表情が一緒に伝わってくるって良いなって感じた。
7月
ガソリン代かかりすぎって怒られたので（2回目）、出来る限り公共交通機関で移動しようという試みを始めた。しかし列車やバスに乗るのに、バケペンを持ち運ぶのはいささか重すぎる…そして大体二度見される。
バケペンで撮り歩いてたら、先週はおばあちゃんに「立派なカメラねぇ！私はね、写ルンです使うのよ、軽いから私でも使えるの！」と話し掛けられた。今週はおじいちゃんに「江の電撮ってるの？ちょっと覗かせてくれ！」と話し掛けられた。やっぱりバケペンなんだよバケペン
— abc (@dabcphoto) December 12, 2020
「怖くありません、気軽に話しかけてください」って旗でも立てておこうかな。
8月
春には違和感しか覚えなかった、全員がマスクを付けている姿もこの頃には慣れてきた。というより、マスクをしていないとお店とかに入ってはいけないような雰囲気も漂ってきたような。
ディスカバー鹿児島キャンペーンという県の観光促進事業にあやかって仲間たちと温泉旅行へ。アクリル板越しに無言で朝食を食べたけど、なんだか物足りない感じ。
誰かと旅行する醍醐味は美味しさを共有すること。会話を自粛するだけで楽しさは半減した。
9月
#ふたつやから出社 というイベントを企画した。私の勤めているゲストハウスにて。
仕事が終わったら職場からゲストハウスに帰宅（帰宿？）し、みんなで夕ご飯を囲んで11~12時には消灯。翌朝は一番早く出る人のスケジュールに合わせて朝ごはんを囲み、そこから出社というプログラム。鹿児島で飲み会しよう〜ってなると遠方に暮らす人はホテルを取ることがほぼ必須で、そんなんなら最初から宿で開催しようってアイデアから始まりました。
「平日は自宅に帰る」という当たり前にメスを入れ、平日こそ楽しもうという取り組みでした。
10月
今年は音楽フェスに行けずしまいか…と思っていたところ、鹿児島の山の奥でひっそりとGood Neighbors Jamboreeというフェスが開催されました。
音楽はもちろん、大自然に囲まれて昼から飲むビールが美味しすぎた。今年は規模を縮小して200人に限定した開催とのことでしたが、その規模感も心地よく、久々に太陽の光を十分に浴びたような気がしました。
11月
仕事で年始ぶりに東京へ。仕事の合間をぬって、久々にカメクラの皆さまにもお会いしつつ。会いたい人にすぐに会いに行けるって素晴らしいなとつくづく実感しました。
これからの仕事・暮らし共にどのようにしようかなあと悩んでいる最中でしたが、帰りの飛行機で「これから鹿児島に帰る」という事実にどこか安心した自分がいて、来年以降も鹿児島で暮らそうという気持ちが固まったのでした。
1年を振り返って
写真は去年の大晦日。祖父と祖母が指で「12 / 31」を作っている図です。（そしてこの写真を撮った後くらいからトイレとお友達になるタイムに突入する）
「25歳という貴重な1年を、何も出来ずに過ごすことになるのか」と悲観していたけれど、振り返ってみたら今年は今年なりに楽しめていたなと思う結果となりました。
my new gearもエモさもない記事ですが、鹿児島移住1年目の記憶としてまた来年も・再来年も振り返っていけるように、毎月を3枚のフィルム写真で記録しました。
何だかんだでPentax67（バケペン）で撮った写真が多くてびっくり。来年は今年以上にバケペン担いで北へ南へ飛び回りたいな。
アドベントカレンダーのご紹介
この記事は我らがしむさん（@46sym）主催の【1st Roll】カメクラが沼へ誘う Advent Calendar 2020 への参加記事です。
昨日は王騎士さん（@_knight_photo_）さんの1年を振り返ってみたら機材買いすぎだった…かもしれない でした。東京スナップが素敵…またふらっと歩きに出たいなあ。
明日はabcさん（@dabcphoto）の記事が公開予定！記事が公開されたらシェアしようと思います。